依存症

【依存症を明瞭解説】芸能人と薬物依存について

 

こんにちは♩

心理カウンセラー・セラピストの浦松ますみです。今日は、特に紙面を賑わしている?芸能人と薬物依存について、みなさんと色々なシェアができたら良いなと思います。これについては様々な意見もあり、こうして発信の形自体が「私の考え」となりがちではありますが、どう感じる?どう思う?

そんな投げかけで書いていると思ってくださると、嬉しいです。

 

後を絶たない報道の影で何が起きているの?

 

清原和博、ASKA、押尾学、酒井法子、小向美奈子、最近では槇原敬之・・・清原はスポーツ選手ですがメディアの露出が多いという意味で芸能人と括ってしまいましたが、どうして人は薬物に関わってしまうのか・・・

法律では禁じられていることも、身体に悪い影響を与えることも分かっているのに、やめられない・・・。この頃は、薬物依存自体が自分の意思でどうにかなるものではなく「依存症」という症状の一つで、治療や私たちの理解も必要だと広まってはきたものの、代償は大きく、家族崩壊、仕事を失う、社会的にも受け入れてもらいにくい、常に自分が誘惑と戦い続けるなどリスクは非常に高いものです。

もちろん、症状自体があまり日常生活に支障がなく使っていたという話や、長く使っていても大丈夫な人がいるというネット情報もあります。本当かどうかは分かりませんが「カジュアル」な薬物との付き合いを長く続け、中毒にならない人もいる・・・そんな記事も以前読んだことがあります。

 

身も心もボロボロに絶対になる、ならないとか、リスクはそれぞれが負うべきとか、そんな話ではなく、そもそもなのですが、もし人が薬物に手を出すとしたらどんな時でしょう・・・?

 

依存はどんな人でもなる可能性はある

 

何かに依存したくなる時はどんな時?

これは全員の形が違うすぎるため、「〜〜な時」ですとはとても言い切れませんが、例えば、自分の中に不安、無力感、誰にも助けてもらえない孤独感、何か、誰かに対しての怒り、何か大切な人を失ったなど喪失感、悲しみ、大きな恐れ、自分は恥ずかしい存在、汚れた存在、見捨てられるのではないかという不安感など・・・

こんな時にはとても一人でずっと耐えられそうもない・・・と思ったら何かに助けてもらいたくなりませんか?それが友人との長電話かもしれないし、アルコールかもしれません。買い物かもしれないし、ワーカホリックとして仕事に打ち込むかもしれません。何かを食べること(過食・拒食、嘔吐)、スマホ・ネット依存、YouTubeを何時間も見たり・・・

これがたまたま「薬物」を選んでいる時に薬物依存へと変化していきます。そして依存という時には「一回だけ」で心の痛みや穴が埋まる、収まるものではなく、「感じたくない心の痛み」がある限り、痛み止め、抑える蓋代わりとしてこれらを用います。虫歯で神経が痛んでいるのですが、(本人そのものは当然、潜在意識の傷なので気づかず)神経の治療をせずに表層の痛みのブロックとして、一時的に「痛み」から解放してくれるものとして依存先は使われています。

 

ポイント

・要は、この根本的に「何かから助けてほしい」と感じている痛みの部分を見つけ、そこの治療をしない限りは依存先は必要な状態となっています。

 

痛みの部分は人それぞれ

芸能人であればこれは想像でしかないのですが(私が芸能人ではないし、当事者ではないため)、もし、売れっ子になるためとか、仕事を回してもらうためとか、ヒットを出し続ける、記録を塗り替え続ける、ファンの期待に応え続ける、自分が自分の才能を伸ばし続ける・・・これを自分に科していたらどうだろう・・・。

お隣、韓国のアーティストたちの薬物・自殺も本当に多くて心が痛みます。(自殺の原因も様々です。)彼らは本当に才能があるし、困難に打ち勝ち、厳しい世界の中で常に中傷や見張られている状態の中で、パフォーマンスを保ち続けていますが(日本も同じですが)、自分で選んだ道だったとしても人間だもの(相田みつを)、そりゃ、心が疲れたり、折れたりすることはあって当たり前。

もうこうなると、芸能人とか一般人とか関係なく「人は」という視点になりますが、特に芸能人、人にみられる仕事の人はプレッシャーも大きいでしょう。そのプレッシャーがその人を輝かし、より大きな力を発揮する場合もあるでしょうが、常に「良い状態」「結果」を出し続けるのは本当に辛いはず。(一般の私たちも然りです)

芸能人は特にポジティブ投影をされやすい

ポジティブ投影とネガティブ投影

 

特に芸能人は、人からポジティブに見られる職業でもあるのですが、同時にすぐに何かあればネガティブに見られる(ヘイト)ことも然り。ここで少しポジティブな見られ方とネガティブな見られ方を説明しますね。

ポジティブ投影:例えばアイドル、芸能人、スポーツ選手、政治家、崇拝されている指導者、尊敬している先生など・・・パワーがあると思われている人など多岐に渡ります。また、恋愛初期の自分が好きな人なども含まれます。

こう言った人たちは、どんな人に自分から見ると映っているでしょう?この人々は自分には絶対にないもの、どんなに頑張っても持てないものがある気がしませんか?またはそうなりたい姿の人など・・・。容姿かもしれません、ダンスの上手さ、言葉の表現?身体能力の高さ?崇高な感動する言葉を与えてくれる?意志の強さ?この人といると安心する感覚?絶対的な自信?なんでしょうか?声から伝わる心を震わせる共感力?・・・??人それぞれの理由があります。

自分にないものを持っている存在は、眩しくて、そしてそれを持っていてくれるから、見るだけで安心したり、私が恩恵を受けている気持ちになりませんか?ただ、これは同時にもしもその相手が自分が「こうあって欲しい」という姿から「あれ?こんなことする人?」「こんな人だとは思っても見なかった」的なことが始まると、あっという間にポジティブな大好きな感覚からヘイトへ,責めたくなったり、怒りを持ちます。これがネガティブ投影です。

「こんな人だとは・・・(私をがっかりさせたあなたは悪い人)」

こうしてなぜ「大好き」から、「大嫌い」になるかといえば、そもそも私たちはその人の「ありのまま」を見ていないから。そもそも、本当はその人も人間なのでそういった嫌いに感じる可能性を持った存在なのです。ありのままのその人は今、目の前のその人そのものです。

ところが、私たちは勝手に相手を自分の美化された眼差しで見つめ、大好きを高めて、その分がっかり感、憎しみ、怒りさえ伴いつつ、よりその人を「どうしてそんなことをしたの?」「私たちを裏切った」などと責めたくなります。心の仕組みから見ると当たり前なのですが、そもそもポジティブ投影されたら、もれなくいつかはありのままの自分ではないものを見ているので、ネガティブな投影も来ると思っていた方が良いかもです。

小さな例で言えば、高校時代にすごく憧れた先輩がいて、本当にその先輩に会うために毎朝2時間、鏡の前にいたとします。そしてダイエットにも励み、小さな笑顔に歓喜していたとします。それが30年後の同窓会で会ったとしたら「え〜〜」みたいな場合、「嫌だ、もっとかっこいいままでいて欲しかった」「夢を壊された」など勝手に言われてしまいますが、ありのままのその人は「目の前にいるその人そのもの」です。

その人の全部が好きというよりは、その人の中に自分が欲しいもの、感じたい感覚があって、それを持っている人だから好きになった・・・。でもそれ自体が悪いとか間違っているということでは全くなく、心の仕組みから見れば誰でも経験しているのではないでしょうか?私ももちろんあります・・笑。

他の例で言えば、国民のために惜しみない働きをしていたと思っていた、推している政治家が、実は賄賂を貰っていたなどニュースで報道されたら・・・そしてその政治家の団体に自分も大切な時間を使い、労力を使いボランティアで何か参加していたり、友人にも勧めていたとしたらどうでしょうか・・・?何を感じますか?

 

再犯してしまう環境はどうか?

 

誘惑や、簡単に手が入りやすいものには意志の力だけでは難しい

そもそも、心の中に何かその人にとっての「大きな傷」がある。または複数ある場合は「自分の意思」でどうにかできるようなエネルギーではありません。「何かで穴埋めして感じないようにするための痛み止め」を意志だけで、衝動を止めるのは難しいです。

芸能界は特に薬物が入手しやすい世界かもしれませんし、誘惑も多いかもしれません。それに芸術的なことを扱う人は実はエニアグラムで言えば4番の人も多く、ユニークで創造的。繊細で些細なことにも感動したり、共感力も強かったり、ドラマティックな世界観を持っている人も・・・。だから人の心を震わせる歌が歌えたり、作曲、作詞ができたり、私たちが涙する演技も可能なのでしょう・・・。(全部推測とはなりますが)

そう言った意味でも世間からクローズアップされ、独特の世界観を持ち、プレッシャーも多岐にわたり、理想を維持し続けるエネルギーは並大抵ではなく・・・でも、実は本当の苦しみを自分自身もよく分からないまま、(もちろん、本人も潜在意識の傷ですから分からないのは当たり前で、)他者がそれを気づくことも出来ず(本当の意味での)、痛み止め無くしてはいられない状態になりやすい状況なのかもしれません。

もちろん、全員がこうとは限らず、興味本位や他の理由で「痛み止め」を使うことも十分あるでしょう。すべてがこうです、と書ききれないのは一人一人の理由が違うからです。

 

色々な体験からの後遺症

 

この記事を読んで、本当に心が痛みました。悪いことしたんだから当たり前だ、周りがどのぐらい巻き込まれて迷惑しているか考えたら自業自得だ・・・など色々な意見もあるでしょう・・・。それはその人がこの件を「どう解釈しているか」で異なります。イベント終了後1週間、何も出来ないほど落ち込んだり、引っ越しを100回ぐらい断られたなど・・・

カメラのフラッシュが逮捕時の「体感覚」とリンクして、フラッシュがトリガーとなって(きっかけ、引き金)、いつでもあの瞬間に戻れてしまうのは、まだあの時の場面の心の傷がありありと残っているからなんです。

回復した姿を見せなければいけないし、他の人のために講演会を持つのも良いのですが、まだまだきっと回復途中。きっと逮捕時のフラッシュ以外にも沢山の傷ついた場面などあるはずなのです。子供との別れを決定した場面や、家族が崩れた場面、彼の人間関係などが崩れたり、心が凍りついた場面など、誰かに裏切られたシーンなど、そこかしこに、いっぱいトリガーになり得るものがあると思います。

 

まとめ

 

精神科のお医者様や、専門家の方がケアに全力で携わっているでしょう。ゆっくりと丁寧に回復できたらいいと思います。一セラピストとしてはセラピーを使い、ここに沢山残っている未消化の感情を解放していきたい気持ちになります。どんな方法でもいいので、清原さんだけでなく、依存症からの回復は心の傷を見つけ、ここにある感情との対話をセラピーなどで進めていく方法も、世の中にもっと認知されたらいいなと思います。

具体的には欧米では認知度が日本よりずっと高く、イギリスなどではBBCなどでも取り上げたり、保険医療として病院で使われていたり、臨床も沢山あるEFT、EFTから生まれた発展バージョンのMR、なども実際に使って効果が高いと思います。自分の使っているツールだけが良いというわけではなく、何を使っても依存症の苦しみが早く無くなれば一番ですよね。

 

日本ではセラピー、セラピストというとまだまだ「アロマ」とか「マッサージ」のイメージが多いですが、欧米ではちゃんと職業の認知がされていて、「ご専門は?」と聞かれるそうです。「トラウマ専門です」「C-PTSD(複雑性トラウマ・愛着障害)です」など会話が成立します。ちなみに私もC-PTSDの講師としてセラピスト養成講座で3年間講座を持たせていただきました。溝口あゆかさんが師匠でイギリス在住の心のスペシャリストであり、非二元のサットサンも開いています。10年以上そばで勉強し、14年前からブログの超ファンでもあります。

自分自身を死の淵から生還させることができたのは、あゆかさんの学びに尽きる思いです。

 

取り留めなく書いてしまいましたが、心のことに興味がある方との繋がりが、1番の私の嬉しさ、喜びです。いつも読んでくださりありがとうございますm(_ _)m

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