なかなかラクにならないメカニズム

【なかなかラクにならないメカニズム120】どうにも出来なかったものがトラウマ

皆さまこんにちは♩

人間関係、家族との関係で生きることが辛く、依存症・過食嘔吐・パニック障害など、ドン底6年間から抜け出て、長年の職業も変わり、年間1000名の方のお悩みを聞く側に自然に変化した心理セラピストの浦松ますみです。

今日はトラウマとはどういった状態の私を表しているか・・そして、その時や、そこから作り上げたビリーフは自分にとって「正しいもの」として抱え続けている事などを、皆さんと一緒に検証していきたいと思います。

ビリーフを変えることが大切なのでもなく、トラウマを持っていることが悪い事でもなく、何が苦しみを生み出しているかを気づいて、自分の苦しみを共感して理解して受容していくプロセスが「癒し」であり傷の回復につながるということを一緒にみていきましょう。

その時の自分は「一人では対処できなかった」

ある例を挙げてみましょう。

父親が事業に失敗し、会社を手放すことになりました。私立に通っていた中3の受験生の私は学校を辞めて公立を受験するしかありません・・・

色々ショックでしたが、塾もお金がかかるため受ける授業数を減らしたり、子どもたちはそれぞれ、工夫を凝らし、両親の負担を考えていました。

しかし、どうしても家を手放さなければならず、親戚一同が会議をしているのを聞いてしまいました・・中3の私にすぐに住み込みで働けるところに行かせるしかない、高校に行くこと自体が贅沢だと両親が言われていて、それに対して両親は私を擁護してくれるわけでもなく、頭が真っ白になった・・という話でした。

物凄くざっくりのトラウマの定義は以前にも書きましたが

1:それは突然に

2:自分にとってショック度合いは大きく

3:周りに人がいたとしても、自分一人で対処しなければならない問題で

4:それに対してどうにも出来ない状態

こう言った時の私とはどんな感情を持ちやすいでしょうか?想像してみてください・・・

きっと孤独ですし、どうにも出来ない私=無力感を感じますよね・・力のない私なので、当然、その後被害者意識になりますし、このテーマに関してはずっと「自分ではどうにも出来ない」感覚や諦め?やもしくは、感じないようになんらかの蓋をしておきたいと思います。

トラウマがずっと残るのはこの為です。(だからトラウマなのです)

ビリーフ(信念)とは?

無力で、孤独で、その出来事に対してどうする事もできなかった私にとって、その時に「こうしなければ生き残れない」「こうしたら生き残りやすい、安心が得やすい」と体験して身体を通じて作ったビリーフは、どう言った傾向になるでしょう・・

例)「頼まれごとを断ったら相手は自分から離れる、去る」

このようなビリーフを持っている人がいるとしましょう。

みんなで始めたはずのサークル活動ですが、段々人が入れ替わり、私が一番の古株に・・。みんなは頼るし、私もそれは嬉しさでもありますが、会議室の予約や、何を今月はみんなでやるかなどの運営がいつの間にか私が決めることが当然になっています・・。

任せられ過ぎ、みんな頼りすぎ・・都合のいい人になっている・・と頭では自分が召使のようで惨め、悲しみ、相手へのイライラなどは分かっていますがどうにも出来ません。

こう言った「頭では分かっているのに、実際には動けない」のは、深い気づかないレベルで持っているビリーフが「断ったら相手が去る、孤独になる」などのままで自分の中にあれば当然です。

自分の純粋な観察をする

こう言った時の自分を観察してみると「この役のおかげで、前回は中々話のできないあの講師と親しくなれた」とか、「地域での信頼が厚く、色々なことで融通効いているから恩恵が大きい」とか「私は相手が喜ぶのか嬉しいから」など

色々な頭の中の声で自分を納得させるのですが、本当に心底、それがOKであり、否定や抑圧がなければ、疲れませんし(身体は疲れても、心がハッピー。寝て、休めば元気一杯)そもそも、相手にネガティブな感情は持ちにくいでしょう・・

こんなに一生懸命、人を呼んだり、また講師を呼んだりしてもある会員からは「声かけられた人って結構負担だったりしない?」など聞くと、呼び掛けが仕事になっている私にとっては責められている感じがしたり、否定されている気もして続けていく自信がないなど

頭の中はぐるぐるしていますが、実は、良く話を整理して、その下にあった気づかない思いを探ると、自分自身がこの会を失いたくない、この会を続けたいと思っていることに気づきました。

この会のご本人にとっての意味づけが「私は孤独ではない。私は寂しくない人」だったので、この会を小さくする、辞めるということは自分が孤独で寂しい人であることになってしまいます。

なので、非常に負担でしたが行動レベルでは実際には辞める、断るが出来ませんでした。

ワークのポイント

自分が感じたくない、否定したい、禁じているものはこのケースで言えば「孤独な私」「みんなが去って一人の私」に絶対なりたくない・・というものなので、この自分の癒しをしていきます。

どうしてこんなにも孤独や寂しさを禁じているか、否定しているか、絶対こうなりたくない・・という仕組みになっているかを探して、そこにある感情などに触れてリリースしたり、受容という深いレベルでの状態に繋げていきます。(ここはセラピーを使います)

 

ずっと抑圧してきた「全部辞めたい」が言えれば良いとか「思ったことが言えたらいい」とかではなく、どうしてそれが言えなかったか・・の理由の方を自分に温かい優しい眼差しで寄り添いながら、共感して分かってあげる作業を繰り返すこと

太く、長きにわたり持ち続けていた「私にとっては絶対に正しい」「それを守れば安心できるはず」というビリーフがやっと変化を許される状態になります。

ここを意識してあげる♡

当たり前ですが、安心して「変わって大丈夫」がなければ、ビリーフのシフトは難しいですよね。

それがいくら苦しいものだったとしても、早く変えたい、捨てたい、無くなって欲しいものでも、まずはその成り立ちへの尊重、理解という愛を持って自分と対話できたら良いいですね。

※心理学、非二元、セラピーなどは全て「溝口あゆかさん」から学んでいます。

あゆかさんとのつながりは2006年ごろからで、講座、ロンドンコース、勉強会、非二元のお話会など、参加回数、アシスタント回数は一番多い方に入ると思います。

提唱されている「インテグレイテッド心理学」は提供の全てのベースになっています(非二元(悟り)と自我の仕組みがベース)

おすすめ記事はこちらから

【保存版】ストレスと仕事、心の専門家から見る根本的な解決方法

【復職したのに体調不良】なぜ起きる?心の仕組みを明瞭解説

【母親が嫌い】好きになりたいのに好きになれない

【保存版】「鬱は甘え?」判断する前に知っておきたい鬱の仕組み