皆さまこんにちは♩
人間関係、家族などとの関係で生きることが辛く、依存症・過食嘔吐・パニック障害など、ドン底6年間から抜け出て、職業も変わり、年間1000名の方のお悩みを聞く側に自然に変化した心理セラピストの浦松ますみです。
今日は「協働調整と自己調整」についてなのですが、自律神経の側面から私たちにとって「繋がり」がいかに大切で、哺乳類としての、生きる上での、また生き残るためのなくてはならないものであることを感じていきましょう。
相互理解=安心安全
私たちはそもそも、自動的に生まれた瞬間から神経が他者の神経とのつながりを求めて、外の世界にサインを出すことを求めている・・
繋がりとは生物学的に必須であり、生き残るために(肉体と精神のサバイバルのために)必要なもであるというのは、ポリヴェーガル理論のスティーブン・ポージェス博士の言葉。
この言葉を裏付けるかのように、私たちは誰かと繋がっている・・通じ合っている・・理解されている・・分かってもらえている時には状況が厳しく困難でも何か動けたり、状況に対処する力も生まれてきますが
もし、繋がりが一切断たれたと感じた時、本当に生きる意味、人生の目的など一気にエネルギが低下し、心や身体が閉じる方向に行きますよね。実際に鬱状態(エネルギーが低下しきっていて動けないし、閉じきった状態)の時、生きる意味を失って消えたくなる、死にたくなる・・という経験を持っている方も多いのではないでしょうか?
胎児の時には臍の緒で繋がっていたコネクションは出産で切り離され、今度は顔の表情、肌の温かさ、抱っこされた時のホールド感、泣いた時にケアされる安心など、神経系の繋がりへ移行していきます。
ここが上手に安定したコネクションが保たれれば、安定した自律神経、感情、安心安全の経験が増えて自分の内側とも繋がれる自己調整もできるようになっていくでしょう。
ミスマッチが起きても修正が可能
他者との関係で(乳幼児の時には親など)3分の1程度がマッチしていたら、健康的な「協働調整」は機能できて、またその後にそのミスマッチが修正される、相殺されるようなことが起きていたら、大丈夫・・というのは、確かに知識だけではなく、実際の自分やクライアントさんの症例からもその通りだと感じます。
例えば、日常的に協働調整は起きていますが、実際に常に100%満足、安心なだけとはいきません。今、抱っこされて、今落ち着きたいし、分かってもらいたくても相手の状況でリアルタイムでケアされないこともあります。
でも、それを修正できるような何かがあったり、見守られている感覚、愛されている感覚を何かで感じられていたら、上手に協働調整という繋がりは保たれています。
振り返って眺めてみると・・・人は協働調整という神経系の繋がりを一生求め、これは一生続いていくもの。
自己調整という自分との内側の関係が例え良好であっても、生きている限り誰かとの色々な繋がりの中で私たちは生きることが生物学的にも自然なのでしょう・・
だから人間関係は複雑で面倒な一方、とても安心や繋がりという楽しみや広がりも与えてくれます。
自分から逃げたり、関係を断つ時
基本的に哺乳類の私たちは他者との繋がり(コネクション)は生物学的にも必要で、求めているにも関わらず、個人が抱えているトラウマや、恐れから自分から離れる、逃げる、避ける、断つ・・と言ったことをすることも結構あります。
もし、自分の中に充分なケアがなかった経験、求めて泣いても振り向いてくれなかった経験、無視された経験、ケアはしてくれても相手は非常に不機嫌で嫌々ながらしてくれたなど・・・
またトラウマというのは一番極端な形で自分の中では未消化なまま、感情も凍りついたままになっているものですから当然、本当は他者との関係を求めつつも「拒否されるかも」「本当は怒っているかも」「嫌われた」などが走れば
繋がりたくても自分から去る・・というパターンもそれなりに多いと思います。
居場所感がない・・という方もそれなりにいらっしゃいますが、自分の中で相手に迷惑と思われているとか、役に立っていないから・・など、協働調整(コネクション)が上手く作動できずに自分の中では一気に「真実」として過剰な、ネガティブなストーリーが爆走した経験はないでしょうか?
この時、他者を上手に感じ取ることもできていないため、当然自分の中のネガティブな爆走した思考が絶対真実として相手を分析したり、相手が絶対にこう思っている・・という世界にハマっていきます。
健康的な協働調整と自己調整が持てるために
健康的な自律神経の会話を持てるようになるためにも、日頃から自分の内側に起きていることに「気付ける」というのは大きいと思います。
自分と自分との間、自分と他者との間に「温かさ」「愛」「思いやり」「安心・安全」があるかどうかをチェックするのは自分が外界からの情報を「どう受け取っているか」「どう見て感じているか」を知ることができます。
実際の言葉の会話が美しく、優しいものであっても実は身体(自律神経)がそれをどう受け取っているかの方が圧倒的に大きいいのです。(言葉は20%程度で、自分の身体の中で起きている反応が80%を占めている・・という統計もあるそうです)
確かに、優しそうな言葉を聞いていても、どこかで身体が「この人、本当は怒っているな」「本当は嫌がっているな」というのを感じたことってありますよね。
これだけ自律神経、身体通じて私たちは他者と協働調整をし続けているのだと改めて振り返ると、この部分は無視できません。
基本、そもそも自我自体が臍の緒が切り離された瞬間から「他者との共鳴」を求めていても、自分の中の恐れや不安、孤独感などから防衛に走ることが多いのも経験上本当だなぁと思います。
防衛の仕方は「強い自分になろうとする」「その場から逃げる、去る」「閉じて感じないようにする」など人それぞれですが(ケースバイケース)相手が閉じている、または自分を恐れなどから攻撃してくるがあれば、自分も閉じてしまう、切り離してしまうと自分自身の内側との自己調整も上手に機能しなくなります。
簡単な自己調整の一つとして「深呼吸」がありますが、本当に身体に集中して、思考を横に置き・・鼻から深く息を吸い、肺が膨らむ感覚、身体が息を吐く時にどんなふうに反応しているかに意識を向けるだけでも(思考を横に置くだけでも大きな安らぎが来ませんか?)
頭が焦げそうなほど考えていたネガティブなこととスペースが出来て、ホッとしませんか?
自分がさっき、どうしてあんな状態の世界にハマっていたかを「自分じゃない目線」で眺めることは出来るでしょうか?
自分を理解してあげている眼差しで「この人」を包んであげられているでしょうか?
「この人」がずっと傷を引きずっていてもそれを共感し、分かってあげている眼差しは持てているでしょうか?
この時、さっきまでの巻き込まれきっていた自分と隙間ができて、自己調整ができています。この自己調整は本当に大切な機能ですのでこちらも「育てていくこと」が大切なライフワークです。
※心理学、非二元、セラピーなどは全て「溝口あゆかさん」から学んでいます。
あゆかさんとのつながりは2006年ごろからで、講座、ロンドンコース、勉強会、非二元のお話会など、参加回数、アシスタント回数は一番多い方に入ると思います。
提唱されている「インテグレイテッド心理学」は提供の全てのベースになっています(非二元(悟り)と自我の仕組みがベース)
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