なかなかラクにならないメカニズム

【なかなかラクにならないメカニズム93】介護の苦しみ:ケアする相手が愛せない③

皆さまこんにちは♩

人間関係、家族との関係で生きることが辛く、依存症・過食嘔吐・パニック障害など地獄のようなドン底6年間から抜け出て、長年の職業も変わり、年間1000名の方のお悩みを聞く側に自然に変化した心理セラピストの浦松ますみです。

今日はケアする相手を愛せない、嫌いになった時の心の仕組みを書いていきますね。

それは誰?親?子供・・?それとも・・?色々なケースはあれど、こう言う状況はケアラーを疲弊させ、朝が来るのが恨めしくなりませんか?

世間に知られてはいけない閉じ込められた思い

介護・・と言うと、親の介護など思い浮かべるかもしれませんが、実は社会に出れなくなった子供のケアや、引きこもりなど、実にさまざまなケアする相手がいます。

こんなお悩みの中で良くあるのは「ケアする相手を愛せない」「嫌い」「もう逃げたい」「全部捨てて自分が消えてしまいたい」などなど・・・

しかし、この思いはとても切実で、大きなエネルギーですが同時に「こんなことは世間には言えない」「誰かに知られたら、軽蔑される」「出来ない人、恩知らずと思われてしまう」「自分自身が自分を嫌いになる」など・・

さまざまな理由から自分の中に閉じ込めて置く傾向があります。

よっぽど絶対に否定されない相手であれば、心のうちを吐露できると思いますが、誰にでも簡単に言えることではない・・と押し込める傾向が多いです。

愛せない相手を「ケアし続ける」ことは、想像を超えた辛さがあります。

愛せない自分の背景

介護、ケアの対象が「親」の場合、自分は子供という立場。子供はどんな親であっても「愛されたい」「認めてもらいたい」「褒めてもらいたい」「受け入れてもらいたい」など・・さまざまな理由から無意識に小さい頃から頑張っています。

子供にとって「親」はとても大きな存在。初めて出会う人間関係の礎ですし、小さい頃は親は自分の命を守ってくれる安心、安全の基地。この基地とどんな関係か、基地が自分にとってどんな場所かは、その後の自分の人生の基礎を作る上で影響が大きいのは当たり前。

当然、上記のような気持ちが生まれることが自然であり、そこで充分に育まれた信頼関係や、安心があれば自分へのOKが増え、心のベースは(土台)安心・安全で成長していくでしょう。

ところが親でも色々な背景があり、親自身の心の土台が不安定だったり、何か傷を抱えていれば子供が必要な時に見てもらえなかったり、子供の大切な好きなものを取り上げたり、もしくは壊したり・・

子供側は「親は私のことが大切じゃないんだ」「私は愛されていない」など、ふとしたことでもショックからそう解釈し、自分の身体や記憶などに刷り込んでいきます。

「私はいらない子」「私はお荷物」など、子供がそう解釈していたら、悲しみ、無力感、孤独、劣等感、(知られたくない)恥ずかしさ・・など自然に自分の中に積み重ね、刷り込み、そういったセルフイメージが真実味を持って大きくなっていきます。

ベースがこれで出来ていたら、あとは「証拠」として、「やっぱり」「まただ・・」とさらに絶対そうだ・・など強い信念体系として自分に入ってきます。

潜在意識の現れ方

普段はこれは「感じたくない」ものなので、蓋をして(抑圧)、明るい自分、できる自分像を作ることにエネルギーを使ったり、記憶を解離させて、無かったかのように振る舞ったり、色々な形で(個人差がありすぎるのですが)現れています。

潜在意識に刷り込まれているので「気づかない」「把握できない」ものとして、人生には大きな影響を与え続けています。

抑圧は必ずキッカケがあれば顔をだす

潜在意識に刷り込まれたものは「気付けない」と同時に、大いな影響を持っているというのは、意識の構造が顕在意識(気付ける、普段の頭の中のおしゃべり、思考)は4〜5%で潜在意識が95%。

心のことを学ぶ前は、顕在意識が意識の殆どのような気がしていましたが=顕在意識だけで判断し、それが絶対事実と思っていたので

抑圧は潜在意識に貯金されているとしたら、「在る」ので刺激=キッカケがあれば、再燃して浮上してくるのは自然なこと。当然なのです。

抑圧してきた思いは「私は愛されていない」「お荷物」「要らない子」などなど・・

一生懸命、親への愛も当然あるのでケアしていても、お互いが疲れている時、またはケアに「当たり前」が慣れから入り感謝がないなど・・ちょっとした一言がきっかけで、刺激が起きて、普段は隠されて抑圧されてきた「私」が再燃してきます。

そんな仕組みから「親を愛せない」「もう介護から逃げたい」など反応が出ることは全く変ではないですし、当然なのです。

憎しみや怒りが出てきても「自分を責めないで」ください。

置き去りにされていた私の声だった

親への怒り、憎しみ・・は決して自分が恩知らずとか、情がないとか、冷たい自分勝手な人間だからではありません。

小さい頃〜大人になってからもずっと「蓋をされて、出てこれなかった抑圧の中にいた私」の声なのです。誰にもちゃんと聞いてもらえず、受け入れてみてもらえなかった「私」は今までずっと一人で孤独で、当然ですが無力な私。

無力じゃなくて「できる私」「自信がある私」「守ってもらえる安全ベースの私」であれば、きっと抑圧される必要はないですよね。

誰の中にも多かれ少なかれ「抑圧している私」はいるものですが、この子がどのぐらいの抑圧を持っているか、どのぐらいの感情を溜め込んでいるか、期間などもそれぞれです。

ここへのケアがとても大事です。

私にしてあげたいこと

この自分へ温かい眼差しと、優しい言葉やハグで、労りを真っ先に届けたい・・と思います。ここが充分に埋まって、満たされて・・・初めて自分以外の他者をケアする準備が整います。

「私の心」を大切にしたいのはそのためです。

※心理学、非二元、セラピーなどは全て「溝口あゆかさん」から学んでいます。

あゆかさんとのつながりは2006年ごろからで、講座、ロンドンコース、勉強会、非二元のお話会など、参加回数、アシスタント回数は一番多い方に入ると思います。

提唱されている「インテグレイテッド心理学」は提供の全てのベースになっています(非二元(悟り)と自我の仕組みがベース)

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