鬱の仕組み

【保存版】大切な人が鬱になった時の対処法③

みなさまこんにちは♩

心理セラピストの浦松ますみです。今日は引き続き大切な人が鬱になった時に出来る対処方法、そしてもう少し「鬱」のシステムをお伝えしていきます。

トンネルに入ったままの暗闇で悩むのではなく、トンネルの中にいるけれど、出口の方向がわかって歩いている状態(安心がある)へ持っていきましょう

もう一つのメリットは

 

サポートする側が「鬱を正しく理解する」ことで、安定や安心があれば、側にいるエネルギーの落ちている方にもいい影響を与えることができます。自分が落ち込んでいたら、一緒にいる人が元気な方が安心しますよね?

今日は主に「脳」と「自律神経」、普段の私たちの行動や思考の仕組みから解説します。

前回の【保存版】大切な人が鬱になった時の対処法①はそれぞれこちらから♩

脳の働きを知る

大脳辺縁系の仕事

 

上記の①、②のブログでもざっと書きましたが、そもそも私たちは大脳辺縁系に「感情学習」したものに基づいて、そこに出来た回路に反応して様々な思いや感情を感じていますが

→これらは全て無意識レベルの中にあります。

ただ「怖かった」「何もできない無力感」「絶望感」などだけではなく同時に身体を巻き込んで「脳に回路」も作ります。自律神経も同時に無意識に働いています。そしてそこには「思い・思考」とそれに伴ってイメージも作られます。大脳辺縁系の仕事です。

勿論、ポジティブな感情もしっかりと「脳に回路」を作ります。自分は愛されている、誰かが助けてくれる、大丈夫感なども大脳辺縁系はしっかり働きます。

 

私たちは実はイメージに反応している

こう言ったポジティブやネガティブな脳に回路を作った私たちは普段、どうしているかと言えば、出来事や目の前の状況や、誰かに対して何かしら「イメージ」しています。

肉眼で見ているものそのものではなく、そこから脳内で見ているもの(イメージ・感情・感覚など)に反応しています。

例えば、家族が鬱っぽい人に気分転換を兼ねて、本人の好きだった美しい島に旅行に出かけたとします。透き通るような海・・・爽やかな微風、海の匂い・・・遠くに見えるのは、綺麗な夕陽・・・

家族のみんなは思い思いに寛いでいますが、本人は目の前の「ここ」に留まっていません。

その人の頭の中では

    *いつ復職できるだろう・・・焦り
    *同期のAさんは、今回のプレゼンで優勝している・・焦り
    *きっと自分のことは、自然と忘れられてしまう・・不安
    *家族に気を遣わせて、お金も出費させて、申し訳ない・・後悔
    などなど・・・

上記のイメージの中にいるのです「今、ここ」には身体はいるのですが心はリラックス出来ないでいます。外見からは分かりませんし、本人もそれを意識していません。

他にも

例)小さい時、田舎で夜道で痴漢に遭いそうになって家の前まで全速力で走ったら、丁度、父親が玄関にいてくれてことなきを得たけれど、「一人で」「暗い道」「後ろに人がいる」と自動的にドキドキしてしまう・・

実際には後ろの人は「痴漢」ではないし、あの時の「暗い道」ではないけれど、自分の心の中での風景=あの時の反応が自動的に出てきてしまうのは、「夜道=危険=痴漢=勝てない」などが回路が出来上がってしまっているから・・・

 

感情学習したものや、感情が大きかったものなど、普段は感じたくないので抑圧しているものなどは、こうして①「無力な私」「狙われる私」などセルフイメージとしても、②常に脳の回路としても「在る」のです。

 

表面上の現れはどこからきているか?

脳の回路だけではなく、そもそも心の中の構造自体も合わせてみていく必要があります。

▼自分で捉えることができる「〜〜だからどうしよう」「きっと〜〜に違いない」「辛い」「苦しい」感情たちはどこから来ているか?と言うと→これらは全て顕在意識上(見えて掴めるところ)

気づけない、分からない【潜在意識のエリアから作られたもの】が

【表層の顕在意識】として現れているため、無意識に支配されていること。

顕在意識にあるもの(自分では掴めない)を顕在意識(自分が知っているエリア)で解決できないのと同じで、やはりどんな仕組みが深いところにあるから、この状態になっているかを理解していくことがカギです。

 

※深い部分=潜在意識が「安心・安全ベース」の人は顕在意識上もここベースの言動や行動が取れる。

※深い部分=潜在意識が「不安・恐れベース」の人は顕在意識上もここベースの言動や行動にハイジャックされる。

なので・・・要は

鬱から何もしなくても自然に回復できる人と、鬱に深く入ってしまう人の違いはここにあるだけ。言い換えれば、ここの深い部分での【潜在意識エリアを安心・安全モードにシフトさせること】がポイントです。

恐らく、鬱状態になっている場合、長引いている場合は、潜在意識レベル=ご自身のベースが「不安・怖さ」で警戒状態がメインであり、これを持っている人に「顕在意識での言葉だけ」では変化しにくいことが見えると思います。

とは言え、誰かと言葉を交わすこと自体が哺乳類の社会と関わる・人と繋がることでサバイバルしてきた私たち人間にとっては、とても良いことでもあります。繋がりがない・孤独感などは色々な意味で私たちをもっとシャットダウンの道へ進ませてしまいます。

 

大切なのは潜在意識の深いところが「安心・安全」が良いとはいえ、私たちは全部1色ではなく、どちらも持っています。これに関しては「不安ベース・恐れベース」でもあれに関しては「安全・安心ベース」と言う風に。どちらが多いか、少ないかと言う視点、【どちらがよりメインで働いているか】と言う観点で意識しましょう。

まとめ

潜在意識の深いところは感情学習した場所

潜在意識エリアが、より安心・安全が多い人の方がこう言った理由で「鬱」から回復しやすいし、そもそもポジティブに捉えることが出来ると言うお話はしてきましたが

実は潜在意識の深いところであればあるほど→(影響力が大きな部分)感情学習によって脳に回路ができている場所ともいえます。なのでここの解体、シフト、緩めることにはセラピーを用いて「感情」との対話や、滞ってしまった感情を本来の流れる、動く姿に戻してあげるテクニックが非常に有効なのです。

また、同時に自律神経にも深く関わり、身体を巻き込んだ記憶と言えましょう。

※次回はもう一つの新しい脳の仕事(大脳皮質の性質)を心の観点から見ていきましょう

 

単純ではなく、非常に複雑で繊細な私たち。特に鬱になりやすい人は感受性も強かったり、潜在意識ベースが不安・怖さがベース。だから直ぐに回復できなくても全くおかしなことではなく、当たり前と言うこと・・

こんな視点で目の前の大切な人を少しでも理解の眼差しで見ることが出来ると、自分自身もラクですよね。

先が見えてなかった暗闇から、出口の方向が見え、【そちらに歩いている安心を伴ったケア】にシフトさせることが十分可能です。

※心理学、非二元、セラピーなどは全て「溝口あゆかさん」に2010年から学んでいます。提唱されている「インテグレイテッド心理学」は提供の全てのベースになっています。

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過去記事ですが去年も書いている3記事です♩

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鬱の仕組み②

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