みなさまこんにちは♩
心理セラピストの浦松ますみです。今日は引き続き、世界中でウイルスの脅威や経済破壊を一度に受け、初めて私たちがみんなで体験する世の中になり、心が不安定、鬱っぽくなっている・・・
そんな場合の少しでもホッと出来る、理解の方法を解説します。
このバージョンの①はまず、大まかな仕組みの話、すぐに専門知識がなくても出来る対処法を中心にお伝えしていきますね。
そもそも鬱とは?
身体が重かったり、よく眠れない、クリアーに考えられない、悪い考えばかりが頭をぐるぐるする・・・疲れが取れず、何もする気が起こらない・・・休んでも休んでもずっと気持ちが沈んでいる・・・
鬱にどんなイメージをお持ちでしょうか?
そしてもし「鬱かも」と思ったら、そしてその状態が続いたらどうされるでしょうか?病院へ行ったり、お勤めでしたら産業カウンセラーさんに相談したり・・・友達に話を聞いてもらう場合もあるでしょう。
一般的には鬱からの回復の為にはどうするイメージがあるでしょうか?
休職したり、「励ましてはいけない」とか、投薬通院とか、とにかく話を聞いてあげるとか・・・そっと触れないでおくとか・・・色々あると思います。
私も勿論、自分が鬱状態になった時には「投薬通院」「休む」「臨床心理士さんに話を聞いてもらう」などしていました。
英語ではDepression
鬱は英語ではDepression(抑える、下方に押す)と言うのですが、正しくその通りなのです。では、何を「抑えて、下方に押している」のでしょうか?
鬱は「不安・恐れ」など感じたら辛い感情たちを、まさしく抑圧・否定している状態のことを指します。
自分の鬱、大切な人の鬱の中身は何?
自分が鬱っぽいかどうかは、(自分では)結構見えにくかったりしませんか?
特に責任感の強い方や、頑張り屋さんなどは「他者からは鬱っぽく見えるけれど」、自覚ができずに重度になりがち・・・。
身近な大切な人がもしかしたら「鬱」っぽくなっているかも?と感じたら、まずはその人が「抑えて・下方に押しているもの」=「抑圧・否定」している感じたくないものを探してあげましょう。
人によって全部違う「感じたくないもの」とは?
実は私たちは使っている言葉や、表現が同じであっても厳密には「一人ずつ微妙に違う感覚」でそれを感じています。
例)
会社の業績が復活できずに、どうしても「課」で2名づつのリストラを発表された。私はきっと一番最初に名前をあげられるだろう・・。明日面接だ・・。家のローンもあるし、子供たちの教育資金もまだまだ掛かるし、両親も歳をとってとても援助は望めない。
夫は私より先に、すでにかなりの減額を会社から言われて、それでも残る選択をしたばかり。どうしたらいいのだろう・・。
この方は表面上は「不安」で間違い無いのですが、どんな不安か、不安の中身をしっかりと分かってあげるところがポイントです。
「私が」どうにかしなきゃ
Aさんは元々長女で、いつも兄弟の面倒をよく見ていましたし、頑張り屋さんで学生時代も自分がバイトをして買いたいものをまかなったり、母親からも「さすが頼りになるお姉ちゃんね」とか「あなたがいるからお母さんは安心できる」と言われて育っていたとします。
母親は小さい時から「お姉ちゃんみたいになってね」「そうしたら将来も大丈夫」そんな言葉を兄弟にも、無意識に言っていたとします。
お母さんをガッカリさせたくないし、私が支えなきゃが強く無意識に感じているタイプだとすると、誰かをガッカリさせる、支えられなかった、助けることができなかったという感覚は「感じたくない」ものになります。
面接で、自分がリストラの対象になることは「不安」であるのですが・・・
今回のA子さんの不安は(一例です)
①夫や両親をガッカリさせる不安(自信も持てない)
②自分は人を支えたり、助けることができないんだと感じる「不安」「怖さ」(今まで体験したことのない怖さ)
③役に立たない自分は人から見放されるんだと感じる「不安・怖さ」
④そんな自分を許せないという自己否定が抑圧の中身です。
同じ不安でも、人によって中身が違うのです。ここをまずはきちんと探してあげるだけでも安心を与えられます。
簡単でも「大事な中身をちゃんと引き出す」話の聞き方
①まずは相手が落ち着いている状態か、自分と信頼関係を持てるか見てみます。
②大丈夫そうだったら、心配事、考えると苦しくなることは何かを聞き出します。
③複数あったら一旦は全部聞いてあげつつ、その中でも「特に」辛いものや何度も頭の中にリフレインしてしまうものを今回は一つ選んでみましょう。
④例えば「リストラ」だったとしたら、それは自分にとってどんな意味を持つから辛いの?と聞いてみましょう。
⑤上記がうまくいかない場合は(実は④の質問は少し、深い部分に投げかける質問なので難しい場合あり)「リストラ」されたらどうなっていくかを聞いてみましょう。
→収入がかなり減る、ここに住めなくなる、子供たちも転校しないとダメ、食べることもできない・・親を心配させてしまう・・夫に申し訳ないなど・・・
⑥上記の中で出てきた特に強い感情は何かを一緒に探してみましょう。そしてそれは身体のどのあたりに一番チャージされている感じでしょうか?
⑦例えば、夫を助けられない私、申し訳ない感じが強く、みぞおちのあたりに情けなさ(感情)があったら、よく手を当てて感じていきます。みぞおちに声があったとしたらなんと言っているでしょうか・・・?
⑧上記で出てきた言葉や、イメージでも良いですし、声を十分に「理解し、分かってあげましょう」そして、ずっとこれがここにあったのに、気づいてあげられなかったね・・ごめんね・・と寄り添ってみましょう。
⑨深呼吸を深〜く3回ほどして(特に吐く時に丁寧に)適当なところで終わりにします。
▼YouTubeの中で今の①〜⑨を動画にしています。音声注意m(_ _)mしてください♩
まとめ
今回は鬱の人との会話の仕方の一つを書いてみましたが、無理をさせないこと、変に励ましたり、または激励したりしないことなど・・・
そもそも、心がかなり「閉じている状態」であることを、話の聞き手側が十分に「分かっていること」だから「安心してね」をテレパシーでも良いので伝えてみましょう。
私たちは「察する」能力が非常に高い民族です。日本人は特に・・・。そして鬱の状態の方は、繊細で敏感になっているので、こちら側もゆとりを持つことは、相手のケアと同じぐらい大事です。
なんでも良いので、自分が楽しくなれるもの、頭のグルグルを忘れることができるものと繋がれる時間を作ることもお勧めです。好きな香り(嗅覚)、好きな音楽(聴覚)、美しい風景や絵(視覚)、身体を動かすことなど・・・。ただふわふわのペットの毛を撫でる(触覚)もオススメです。
また、自律神経の視点からも「話ができる」「一人じゃない」「繋がり感覚」を持つことは哺乳類の私たちにとってマストです。
共倒れにならないことは大事です。ケアする側もしっかりと無理をせずに頼れる場所・人を確保していきましょう。
また、鬱については色々な形でみなさまとシェアできたらと思います。こんな時代です・・・みんなで一緒に乗り越えていきましょう
※心理学、セラピーなどは全て「溝口あゆかさん」から学んでいます。提唱されている「インテグレイテッド心理学」は提供の全てのベースになっています。