なかなかラクにならないメカニズム

【なかなかラクにならないメカニズム111】期待を手放すとは?

皆さまこんにちは♩

人間関係、家族などとの関係で生きることが辛く、依存症・過食嘔吐・パニック障害など、ドン底6年間から抜け出て、職業も変わり、年間1000名の方のお悩みを聞く側に自然に変化した心理セラピストの浦松ますみです。(生きづらさはきっと30年以上でした)

今日は「期待を手放す」について、色々な方向から自分の中にある「期待」というものを眺めて行きませんか?

自分の中にはどんな期待があるでしょうか?

今、期待なんかない・・とか、何度も思うようにいかなくて諦めた・・という方も含め、期待があると、どんな風に私たちが反応してしまうかを心の仕組みから解体してみましょう。

期待をのせる相手・状況

過去、そして現在進行形でもOKです。誰に、どこに、どんな期待を持っているでしょうか?

今現在はなくとも、過去の経験で誰かや何かに期待を持ったことはあると思います。それが叶った時にはホッとしたり、満たされて安心したり、喜びいっぱいになったりしたことでしょう・・

そしてそうなる為に、色々な努力や戦いをした経験もあるかも知れません・・

こうあって欲しい・・・理解して欲しい・・気づいて欲しい・・・など、そこにいた時の私はどんな私だったでしょうか?

絶対に譲れないし、負けられない時

どちらでもいいや・・とか、今回は相手の思い通りでもOKであれば、私たちはそもそも悩まないですし、期待が叶わなくてもそんなには心の痛手は追わずに済みます。

でもそれが絶対に譲れない、認められない、許されない、自分が耐えられない場合、短期か長期かもケースバイケースですが、物凄い勢いで無意識レベルで相手に期待をかけたり、相手が変わるべきと信じています。

そしてその時の私はどんな私でしょうか・・?

恐らく「私の考えが絶対正しい」となっていませんか?

これ自体にジャッジはなしで「観察」の目線で進めて行きましょう。

例えば、それが命に関わることなどであれば、その思いは一層強くなりませんか?

過去の私は子供がもう生きていたくない、死にたい・・と外の世界との繋がりが持てずに、将来に悲観して、そして何度も新しい環境に行ってみては挫折ばかり繰り返していた時に、「絶対に死なせたらダメ」とすごい勢いで戦っていました。

ここで一般的な常識や「こうあるべき」を一度横に置きます。

勿論、親として子供が死を願い、いつそれが訪れるかと緊張をずっと強いられている時は戦って当たり前ですし、私ももれなくそうしていましたが、ここにどんな私がいたかといえば「自分がそれを受け入れるのが怖い」というものがかなり大きかった気がします。

そしてそれを感じたくなくて、相手にどうにか生きる希望を持って欲しいと期待し、ずっと何年間も相手の人生をコントロールしようとしてきました。

勿論、それ自体も意味があっての行動ですし、一般的にも「親ならそうするべき」という社会の共通の刷り込みや、観念があるでしょう。

病気など巡っての家族の対立

例えば、家族の誰かが病気になり、思わしくない時に、今後の治療方法や、これからの生活についての不安から、家族同士で戦ってしまったり、仲違いをしてしまうことなどあります。

例えば子供が当事者の場合、親はいつも側にいて子供が普段何を望んでいるかを聞いていた場合は、子供の願いを優先し、叶えてあげたいと思うでしょう・・

それが、もし命の時間少し縮めてしまうかも知れなくとも、させてあげたいことが今なら出来る・・のであれば、子供に経験をさせてあげたいと思うのもその通りです。

でも、時々しか会えない、でも孫を愛している祖父母は、すごい勢いで反対したとします。そして苦しい治療でも可能性があれば、その治療を受けさせたい、外に出れなくても、治って欲しいと思うあまり、今外出することには絶対に従えない・など

それぞれが、それぞれの正しさで「相手が理解して変わってほしい」と期待をかけてしまいます。

期待している時の私はどんな私?

祖父母の気持ちは分かるのですが、このご両親に育てられたお母さんはずっと若い時から両親の思い通りを押し付けられ、自分の意見を聞いても荒れなかった背景があるとします。

他のことでは譲歩しても、今回の「私の子供」については私の意見を貫きたい・・と固く決意しているとします。

こういった時には実は反応しているのは何か?というと、過去のずっと押し付けられて理解されなかった小さな私が怒っていたり、絶対に許さない、と戦闘モードになっています。

きっかけは勿論現在の「子供の病気をめぐって」なのですが、

根底で彼女の感情を動かしているのは過去の私

未消化のずっと抱えていた感情が原動力になっていて、顕在意識では、仕組みまでは気づきません。

言葉上は過去の記憶を怒りとともに話していたとしても、この怒りがどんな意味づけになって自分を動かしているかまでは掴みにくいのです。

言い換えてみると

この過去の未消化のエネルギーがある限りは「自分が正しく、相手が変わること」が必要になってます。

怒っている子のケアが充分に満たされると・・

期待が絶対に外れない、こうあって欲しいが全く減らない時が一番苦しい時。

相手はほぼ、この状態や経緯全てを理解し受け入れてくれることは難しく、逆に相手も自分の正しさで向かってきます。

また、ここに大切な誰かの生死が関われば、死なないでほしい、どうにかして相手の人生を守ろう、コントロールしたくなるのは自分が怖すぎるから・・。

形は違えど、根っこは同じ仕組み

怒っている子でも、怖がってとてもじゃないけれど、受け止められない場合も、根っこは同じ。

この私の中の大きな声を持っている存在の癒し、ケアをすることです。

どうしてこの症状が自分の中から出ているのかを探し、過去の心の痛みを見てあげることです。

本当の意味では自分には相手の寿命をどうすることもできない領域であるのに、どうしてここまで孤独な戦いをしていたかの理由や経緯に十分背景があるため、そこのケアを時間をかけて丁寧に丁寧にすることです。

ここは大抵が置き去りにされていたものである為、簡単ではないかも知れません。長年の積年の思いがあるところだからです。

でも・・いつからでも、何年前、何十年前のものも癒しが可能なのです。

こういったテーマは本当に感動を伴った素晴らしい時間となります。

ここが薄くなり外れてこそ、初めて「期待」も持つ必要が減ってきます。すると、相手が期待通りでなくとも、ありのままの相手が見えて、自分の苦しさも自然に減ってきます。

期待が外れる本当の意味

期待が必要のない私・・って想像しただけでもすごいパワフルで自由ではないでしょうか?

※心理学、非二元、セラピーなどは全て「溝口あゆかさん」から学んでいます。

あゆかさんとのつながりは2006年ごろからで、講座、ロンドンコース、勉強会、非二元のお話会など、参加回数、アシスタント回数は一番多い方に入ると思います。

提唱されている「インテグレイテッド心理学」は提供の全てのベースになっています(非二元(悟り)と自我の仕組みがベース)

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