みなさまこんにちは♩
心理セラピストの浦松ますみです。今日も引き続き「鬱」について、「鬱と脳の働き」そして側にいる方のケアする側の対処法などを解説していきますね。
「理解」「知識」は『どうしたらいいか分からない不安』から『何らかの安心』へ運んでくれます。【先の見えない不安から、先が見えてきた不安】へ変えていくことは十分可能です。この状態で一緒に大切な人をケアしていきませんか?
暗闇の先が見えない中での苦しみはただ消耗するだけですよね。辛い状態でも、方向性が見えている自分が相手をケアするのは全然安定感が違ってきます。
今回は主に脳の3つの働き方をメインに・・・そこからどうしたら良いのかをお伝えしていきます。
大脳皮質(新しい脳)の役割
前回③の記事で大脳辺縁系の仕事を書きましたが、今回はもう一つ、新しい脳と言われている大脳皮質の働きを説明します。
大脳皮質はメインでは色々なことを想像したり、未来への計画を立てたり、「自分という存在」のアイデンティティーを持ったり・・・思考・イメージで「今ここ」にないものを思い描いていく能力があります。
そしてここから大脳辺縁系が刺激されて(感情学習)身体に影響を及ぼしていきます。
注)②の記事参照(パウンドケーキの例え話)(脳と自律神経のセクション)
復習的にもう一度繰り返しますが、
1:私たちは脳に感情学習をし(大脳辺縁系)、感情・思い(思考)・イメージと脳はセットになっている
2:回路を作り
3:精神的土台として自分のメイン傾向が出来上がり
4:身体も同時に反応し(自律神経)私らしさが形成されていく
新しい脳(大脳皮質)の仕事
例)大好きな祖母が病気で入院していて、幼い頃、お見舞いに行った。そこで働く看護師さんが優しくて、おばあちゃんを大切にしてくれていたと感じていた。おればあちゃんも感謝していたし、私も誰かの役に立ちたくて、国家試験を受け、一番入りたかった学校へ行きたい・・・。
※この状態は将来の自分像をイメージし、やる気、夢でいっぱいの私。達成を求めたり、活動的な状態。より良い私になりたい感じ→【活動の仕組み】
↓
※合格したものの、一番入りたかった学校へ行けず、「なりたかった看護師像」が崩れてしまう。→【防衛の仕組み】不安、危険、将来が良くない感じ、やる気が削がれる感じ。
↓
※色々な先輩からの助言からあの学校を卒業しなくても、十分な技術や学びは得られるし大切なのは「あの学校に入学」じゃなかったことが腑に落ちる→【安全の仕組み】これから何が出来るかな?自分はどんな看護師として社会に参加したい?貢献したい?など健康的な思考へ・・・。
【活動の仕組み】【防衛の仕組み】【安全の仕組み】を行ったり来たりするのが健康的な私たちであり、通常の人生の状態。
鬱の時は【防衛の仕組み】から動けなくなっているイメージ。エネルギーの滞っている、シャットダウンのイメージ。
「私はダメ」になりやすいのはなぜ?
感情学習している、脳を巻き込んだ回路を持って潜在意識の部分で「不安・恐れベース系」の仕組みを多く持っている場合、どうしてもここから反応しているため、顕在意識上の「言葉がけ」や「アファメーション」「行動を頑張って変える」ことでは難しいのです。
アドバイスや励ましで回復する場合は
1:そもそも感情学習をしている深い部分での潜在意識レベルが安心安全がメインの人
2:問題、悩み自体が深いレベルから来ていない場合。これは十分顕在意識レベルでの認知が可能です。話をして、自分の思考が整理できて納得すると、スッキリ出来る場合も十分あります。
ではどうしてもエネルギーが停滞してしまう人は、どう言った傾向を持っているかと言うと、一つは潜在意識レベルでの「危険・怖い・不安」があるので、
1:「安心・安全・大丈夫感」へ感情のリリースを含めたシフトをすること(感情解放のセラピーが大変有効)
2:もう一つはそもそも、持って生まれた性質が敏感な場合も考慮していきたいところです。よく聞くようになっているHSPな方達などです。
注)HSP関連の過去記事はこちらから・・・
敏感な性質のHSPと刺激を求める性質のHSS
あなたはHSP?HSS?(感受性と刺激追求)
些細な事に敏感で繊細なHSP
人の気持ちを「察してしまう」あなたへ・・
こうしてみると・・・結構書いていますが、HPの検索で「お悩み別」のところにHSPと入れると、もっとありますのでご興味がある方はそちらをご参照ください♩
他にも、ネット検索で色々な情報はありますので気になる方はお調べくださいね。
これだけ、エネルギーに(人の気)に敏感であれば、心の構造・脳の回路が合わされば当然、落ち込みやすいし、自分を責める傾向やダメと感じるのはある意味当然です。
まとめ
大切な人が鬱・・鬱っぽい時には何かしてあげたいし、支えてあげたいし、助けたいのは当然の衝動ですよね。
まずはその方に「何が身体の中・心の中」で起こっているから症状としての「鬱」があるのかを自分が理解し、相手にわかりやすい伝え方で教えることも一つの方法ですよね。
私たちがより恐れのストーリーにハマってしまう時は、先が見えない、分からない時。それがとても大変なもの、困難でも先が見えている時には頑張れるものです。未知のものは非常に怖いのが当たり前ですよね。
今回は脳の3つの働き、鬱の時には何故アドバイスや言葉がけだけで動きにくいのか、回復しにくいのか、そしてもともと持っている気質などの面からの知識もお伝えしました。
誰でも鬱っぽさ、気持ちが落ち込むことは人生でありますし、それ自体は非常にナチュラルな反応です。怖がる必要も全くありません。大丈夫です♩
回復ができない時に、こう言った知識を得て、そこからどんなアプローチが有効かを一緒に模索していきましょう。人それぞれの繊細で、敏感で大切に扱いたい「心」の部分はまだまだ全部解明されていませんが、こうして欧米の情報やセラピーの役割なども、実際の経験含め、紹介していきたいと思います。
※心理学、非二元、セラピーなどは全て「溝口あゆかさん」から学んでいます。提唱されている「インテグレイテッド心理学」は提供の全てのベースになっています。
※鬱の方をケアするあなたへ・・・